地域マネー
子どもの頃、「肩たたき券」や「お手伝い券」を発行したことがある人は多いのではないでしょうか。
この子どもが作った券は、渡された人と子どもの間にのみ成立するいわば「お金」の役割を果たしています。
この考えを広い範囲で行っているのが、地域マネーです。
地域マネーとは、地域通貨とも言われ、一部の地域でのみ利用することができる通貨に似た価値の基準のことを言います。
日本では、通貨の発行は犯罪になる恐れがあるため、「通貨」という言葉を利用することはできません。
そのため、地域マネーや、エコマネーなどの様々な呼び方があり、それが発行されている地域で親しまれています。
またこの地域マネーは海外では非常に広く普及しています。
地域マネーは、いわゆる「お手伝い」に近い通貨です。
例えば、近所のお年寄りの荷物を家まで運んであげると、そのお年寄りから「地域マネー」をお小遣いとして渡されます。
もちろん、この地域マネーでコンビニやスーパーの品物を購入することはできません。
しかし、この地域マネーが貯まって行くと、それだけたくさんの「お手伝い」をしたというステータスとなり、また何かを頼んだりする際にはこの地域マネーを利用してそれぞれがそれぞれの「お手伝い」として仕事をこなし、またその地域マネーを貰うこととなります。
この地域マネーは、愛知万博などでも「エコマネー」として利用され、広く話題を呼びました。
こういった地域マネーのような活動を通し、子どもから大人まで、みんながよりよい地域にするために働くことは、お金以上の価値のあることだと思います。